アトラス六甲 （取材レポート）

大正9年(1920年)、現在の阪急神戸線「六甲」駅の開業を機に、駅を中心に宅地化が進んだ現地界隈。徒歩3分という駅からの近さの中に、上質な住宅文化が育まれてきました。
現地南西の徒歩4分にある「学校法人松泉館 六甲幼稚園」は、灘五郷の酒造家若林茂左衛門の邸宅敷地にあり、母家の「松泉館」は大正10年(1921年)築の和洋折衷建築。森や池のある自然豊かな2200坪の園庭で遊びを学び、豊かな心が育まれます。徒歩8分の市立高羽小学校は昭和13年(1938年)開校の歴史のある小学校です。神戸大学 (約630m・徒歩8分）や神戸松蔭女子学院大学(約1040m・徒歩13分）なども近くにあり、文教の香り高いエリアです。子育てファミリーが住まいを選ぶ時に重視したい教育環境。文教エリアの落ち着いた住環境と公私の『学び』の場が多数あるこのエリアなら、教育の選択肢が多彩で通いやすい、恵まれた教育環境と言えそうです。

六甲の歴史に詳しい六甲幼稚園　理事長　若林氏に六甲の魅力についてうかがった。
「『阪神間モダニズム』の土壌となったこのエリアは、利便性と快適性を兼ね備えた郊外住宅地として発展。昭和7年(1932年)に六甲駅周辺の区画整理が完了し、芦屋や御影と同様静かな環境と自然が守られた邸宅街として現在に至っています。この良好な環境を求めて数多くの教育機関が学びの庭を構え、今も受け継がれているのです」。
「四季折々の自然が豊かで、交通の便もよく、医療機関も充実した六甲は、子育て環境に大変恵まれています。駅前の雰囲気も、山の緑や多くの日本家屋に情緒が感じられていいでしょ」「園では、園の一部を伝統文化のお稽古場や教室として提供しています。蔵を改装した学童保育の部屋もあり、子どもたちが日本の伝統文化や技術に直に触れられます。『本物』にふれ、感性が豊かに育まれる場を提供しています。食育にも力を注ぎ、園内で完全給食の実施に向けて調理場が見えるキッチンも新設中です。野菜の栽培や収穫は今も実施していますが、調理風景が外から見えることで食べ物への興味や関心が増し、料理を作ってくださる方への感謝の心も育まれます」。
2024年4月から幼稚園型認定こども園に移行する六甲幼稚園。「遊び」と「食育」に熱心に取り組み、「次の50年、100年後も、ここで学んだ園児が親となり、自分の子どももここに通わせたいと思えるような園であり続けたい」。

学校法人松泉館六甲幼稚園　理事長　若林 純仁氏によると、「六甲エリアが子育て層に人気があるのは、やはり生活利便性に恵まれているから」とのこと。「お出かけするのも電車に乗れば、三宮や梅田へもすぐ。買物も「西宮北口」駅前の阪急西宮ガーデンズに行けば、傘がなくても歩けるのでウォーキングがてらのショッピングも楽しめる。どこに行くのも便利」。「同じ阪神間から六甲に移ってこられた方は、街の雰囲気も良く暮らしやすいと言っておられますよ。歴史や伝統を継承しつつ、新しいものも受け入れてくれる懐の深さがある」とのこと。また、「子育て層に六甲が選ばれる理由の一つに、小児科の病院・医院が多いところでしょう」。兵庫県立こども病院や神戸こども初期急病センターなど専門の病院も身近にあります(※3)。
また、現地は阪急神戸線「六甲」駅から、山麓通り方向へなだらかな山裾の道を徒歩3分。坂道の勾配が緩やかなので、駅や駅周辺の生活利便施設への行き帰りもストレスなく歩けるポジション。山手でありながら、坂道をのぼらなくてもいい、子育てファミリーが穏やかで軽快な日常を叶えてくれる暮らしの舞台です。