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ココを見ないで契約するな!後悔しないための家の最終チェック11
モデルルームを見て、「この家かも!?」と気持ちは固まってきた……のだが、でも待てよ、ほんっと〜にこれでいいのか???と思い乱れるあなたをアシスト! 家選びの最終チェック法を3人のプロが伝授します。
【プロ3人衆】
早川 敦さん
一級建築士。デベロッパー勤務を経て、マンション、一戸建てに関する講義・執筆活動を行っている。近著に『50年100%使って200%満足できる家選び』がある
加藤正昭さん
不動産の達人 (株)さくら事務所 主席コンサルタント。豊富な不動産評価の経験と、販売現場を知り尽くした強みを持つ不動産調査部門責任者
大久保 新さん
不動産の達人 (株)さくら事務所 上級コンサルタント。長年の施工現場経験から技術知識は折り紙つきの建物調査部門のプロフェッショナル
周辺環境・立地篇 単純にマンションが良いだけではNG。建物が建つ環境、立地に納得してこそ、本当にハッピーな家選びになるのです。
1地盤・地質は大丈夫?
「地元の図書館や役所で『地質図』『地形図』を閲覧。山型だったのか谷型だったのか、地盤が硬いのか軟らかいのかなどを確認してください。一般的には谷型よりも山型、軟らかいのよりは硬いほうがいいとされていますが、地盤、地質に対応した杭の長さなど工夫されていればNGにはなりません。買ってからではなく、‘買う前に知っておくこと’が重要です」(加藤さん)。なお、平成15年に施行された『土壌汚染対策法』によって、すべてのマンションの地質浄化、クリーンアップは済んでいると考えていい。
チェック方法〉〉〉〉
マンションの建つ地元の図書館で「地質図」「地形図」を閲覧/地元自治体の役所で尋ねる、情報公開コーナーで確認
2土地履歴を知っておけば何かと安心
特に河川部、湾岸部に近いマンションなら気になるのは浸水履歴のはずだ。「国土交通省の指導でつくられているハザードマップ(大雨が降ると、このエリアまで浸水する可能性があるという警告マップ)をチェックするのも大切」(加藤さん)。また、現場近くの古い商店店主や地元町会の自治会長などは長年そこに住んでいるだけに20年、30年の土地の歴史を知っている証人でもある。彼らに「取材」してみると有益な情報が得られることも。
チェック方法〉〉〉〉
地元の図書館で「古地図」「郷土の歴史地図」などを閲覧/地元自治体の防災課、道路管理課などで尋ねる、情報公開コーナーで確認
3将来どうなる?都市計画・用途地域
「要注意なのは用途地域の境に近い場所に建つマンション。仮に隣接している用途地域が第2種住居専用地域だったりしたら、商業施設が建設される可能性もあります」(早川さん)。「近くにコインパーキングや築年数の古いアパート群、一戸建て街区、さらにマンションと同程度の空地がある場合も確認が必要。それらが新たな集合住宅や商業施設用地に転用され、環境が変わるケースも」(加藤さん)。
チェック方法〉〉〉〉
地元自治体の都市計画課などでどんな都市計画があるかを確認。営業マンに現地がどの用途地域に該当しているかを聞く
用途地域ってどんなのがある?
  用途地域 どんな地域/住宅以外建築可能な主な建築
住居系 第1種低層住宅専用地域 低層住宅の専用地域で、第1種は住宅兼用タイプ以外の店舗は原則建築できない。第2種は喫茶店・コンビニなど小規模な店舗は建築可能
第2種低層住宅専用地域
第1種中高層住宅専用地域 中高層住宅の専用地域で、大学や病院も建築可能。第1種では小規模なスーパー、第2種では大型スーパー、オフィスなども
第2種中高層住宅専用地域
第1種住宅地域 大規模な店舗などの立地を制限する住宅地域。第1種ではホテル、ゴルフ練習場、第2種ではカラオケボックス、パチンコ店なども
第2種住宅地域
準住居地域 幹線道路沿いなど、マンションとスーパーや自動車のショールームが混在する地域
商業系 近隣商業地域 にぎやかな駅周辺などに多く、近隣商業地域は日用品を扱う商店街など、商業地域はデパートや映画館が並ぶ繁華街などの地域
商業地域
工場系 準工業地域 準工業は住宅と町工場、店舗が交じり、最も多様な建築物が建てられる。工業地域は病院や学校は原則として建たない
工業地域
建物篇 続いてマンションそのものの最終確認。モデルルームが良くても、結局購入するのは違うタイプ、住戸になるパターンがほとんどだから、パンフレットをだけでは分からない点をいかにチェックするかがカギだ。
4間取図はココを見逃すな
間取図上と実際の広さは異なる!
間取図に描かれているサイズはすべて壁心(壁の中心)から測っているため、実際にはそれより若干小さくなることを覚えておこう。そこで有効なのが間取図の縮小コピー。例えば80分の1縮尺なら、80%の縮小コピーをとると、1cm=1mとなり、家具レイアウトがイメージしやすい

梁の出っ張りを確認して天井高をチェック
いくら天井高が高くても、間取図上の点線に要注意。これは梁が下に出っ張ってその部分だけ天井が下がっていることを意味する。仮に2.5mの天井高の物件でもそこだけは10cm下がっているかもしれないのだ。営業マンに確認を。


エアコンスリーブの場所を確認する
この間取図では窓の上か下かは不明。そこで設計図書の意匠図にある「展開図」をチェック。右のように窓の下に排水用スリーブがあると配管を上のエアコンから下まではわせなければならなくなる
チェック方法〉〉〉〉
物件パンフレット、あるいは設計図書に掲載されている希望タイプの住戸間取図を確認

PSの場所で排水音が出るかが予測できる
PS(パイプスペース)が寝室として使う部屋にある(あるいは近い)場合は防音加工がされているかを営業マンに確認。自分の住戸がOKでも隣の住戸のPSが寝室に面している場合もあるので、左右、さらに上下の住戸の間取図も確認しておくと心強いはず




家電の位置を左右するコンセントの場所
家具、家電のレイアウトのイメージと2口コンセント()、テレビ端子・電話アウトレットが付いたマルチメディアコンセント()のマークが遭っているかを見ておこう。照明の位置、エアコン室外機置き場も併せてチェックしておくと安心だ
5音対策として何がされている?
最近の新築では遮音対策を重視した物件も多いが、郊外立地で基本的に閑静な住環境にもかかわらず遮音性能が高すぎると、逆にマンション内、近隣住戸の生活音が聞こえやすくなるケースも。「住環境が静かで外からの音がほとんどないと、外側と内側の音の相殺がないだけに逆にマンション内部の音が響きやすくなってしまうのです。住環境とバランスのとれた遮音対策か確認を」(大久保さん)
チェック方法〉〉〉〉
自分の希望住戸、上下左右の住戸のPSがどこにあるかを見て、パンフレットやモデルルーム内の防音対策情報を確認、営業マンに聞く
床スラブ厚は20cm
、戸境壁は18cmが目安
床の遮音等級表
遮音等級 走り回る音、歩行音など
(重量衝撃音LH)
物の落下音など
(軽量衝撃音LL)
生活実感
L-60 よく聞こえる かなり聞こえる スリッパ音がよく聞こえる
L-55 聞こえる 音が気になる いすを引きずる音がうるさく感じ、スリッパ音が聞こえる
L-50 小さく聞こえる 聞こえる いすを引きずる音が聞こえ、歩行などが分かる
L-45 聞こえるが気にならない 小さく聞こえる スプーンの落下音がかすかに聞こえ、歩行などが分かる
L-40 遠くから聞こえる感じ ほとんど聞こえない 上階で物音がかすかにする程度
6耐久性・耐震性は長く住み続けるのに十分?
マンションを支える杭の深さがどのくらいかを確認したい。これはモデルルームで見られる設計図書の中の土質柱状図で分かる。「5m以上の厚さがある硬い地盤である支持層に1m以上打ち込んであるかが確認を。どんな地盤かにもよるが推奨値は20m以内」(早川さん)。なお、コンクリートの性能、強度は「水セメント比」で決まる。例えば、55%の場合は耐久設計基準強度は24N(ニュートン)。構造的には子どもの代まで建て替えは不要というレベルの数字だ。
チェック方法〉〉〉〉
設計図書の構造図にある土質柱状図(ボーリングデータ)を確認
コンクリート強度と耐久年数の目安
水セメント比(%) 耐久設計基準強度(N/mm2※1 大規模補修不要予定期間※2 使用限界期間※3
60 18 30 65
55 24 65 100
50 30 100
20〜25 100
※1 N(ニュートン)は強度を示す単位で30N/mm2は1mm2に30N(約3kg)の負荷がかかっても壊れない
※2 大規模な補修なしでも重大な劣化が起きないおおよその年数
※3 大規模補修が必要になるとされるおおよその年数
7リフォーム、メンテのしやすさは、階高、床・天井、段差スラブ、排水竪管で決まる!
二重床、二重天井だと床とコンクリートの隙間に配管、電気の配線ができるのでリフォーム、メンテには有利。隙間は10〜15cmなら理想的だ。「二重床、二重天井を実現するには、階高(その階の住戸の床から上の階の床までの高さ)が3m以上欲しい」(大久保さん)。また、水まわりが1ヵ所に集中しているほうがリフォームはしやすくなる。「特に排水竪管は上階から流れてくる排水を通す管で動かせないため、仮に住戸の中央にある場合は障害になりやすい」(大久保さん)。また、浴槽などの排水管を通すためにコンクリートの床を低くした段差スラブのスペースが広いと水まわりリフォームの自由度が高くなることも覚えておこう。

(右図)
電気配線が直接コンクリートに埋め込まれている直天井と違って、右記のような構造ならリフォーム、メンテが格段にしやすくなる。数字はそれぞれの推奨値。
チェック方法〉〉〉〉
設計図書で段差スラブの位置をチェック、設計図書の構造図の軸組図で階高の高さを確認
契約事項篇 いよいよホントにホントの最終段階、契約篇に突入。文字がたんまり書かれた書類が多く、目を通すのは面倒かも知れないが一生の買い物なのだから根気よくチェックして欲しい。
8重要事項説明はココに注意!
かなりのボリュームで見落とす箇所もある重要事項説明書。そこでおすすめしたいのが巻末のほうに掲載されている特記・容認事項を最初に確認しておくこと。住んでから発覚して後悔することにつながりがちな事柄が多く書かれているからだ。なかでも特に気をつけてほしい項目をまとめておこう。
●契約解除に伴う申込金(手付金)の扱い
契約解除する場合、「契約の履行に着手」する前であれば可能だが、手付金は放棄しなければならない。「履行に着手」がいつを指すのか要確認。
●ローン特約について
万が一、提携ローン、公庫などから融資が承認されなかった場合、契約は白紙解除となり、手付金は戻るのが基本。ただし、ローン特約の期限をチェック。
●原状回復費用について
間取りが選べるメニュープランが人気だが、万が一契約解除になった場合、原状回復費用は発生するのか確認しておくことが基本
●電波障害などが発生した場合
自分が買ったマンションの影響で近隣に電波障害などが発生した場合、対策施設等の維持費を負担するのが一般的。タワーマンションは特に注意を。
●住環境
入居後に周囲の住環境が悪化しても異議申し立てできない場合が多いので、事前に要確認。
チェック方法〉〉〉〉
重要事項説明会の1週間前にはコピーなどを取り寄せ、くまなく事前にチェック。不明点を整理して当日に聞く準備をしておこう
9管理規約で見落とせないポイント
区分所有者の4分の3以上の賛成が得られなければ、管理規約は一言一句変更することができない決まりがある。つまり、入居後に変えることが難しいだけに、事前の入念なチェックが必要だ。「管理費の財源がいかにきちんと確保されているかは、そのマンションの管理を左右する重大な要素。想定している管理費の収入内訳を見せてもらい、無理のない状態かを確認してください」(早川さん)
チェック方法〉〉〉〉
管理規約をくまなく読むことがすなわちチェック法となる。不明点は聞いて解消しよう
マンション管理規約のチェックポイント
ペットの飼育について バルコニー等
ペットの種類や大きさ(ケージに入れて持ち運びできるなど)、数に制限はないか? 洗濯物、ふとん等干せるかどうか、ガーデニング用にウッドパネルなどを置けるかどうか
駐車場・駐輪場 共用施設
稼働率を仮に100%で想定していたら、空きが1台分でも発生すると予定していた徴収額を下回ることになる。理想は70%〜80% キッズルームやゲストルームなどの運営、管理はどのように行うのか。利用の際の料金、利用時間など
10長期修繕計画は万全か?
修繕積立金は基本的に多ければ多いほどベターといえる。それだけ修繕に回す資金が潤沢であり、ひいては資産価値の維持にも影響するからだ。「ただし、積立金が安い場合は、この先修繕時に一時金を徴収されることになるのか、それとも段階的に上がっていくのかなどを調べてください。一時金徴収よりは、ある程度計画的に金額が分かっていたほうが毎月のお金のやりくりは考えやすいでしょう」(早川さん)。ちなみに東京都の場合、平均的な75m2のファミリータイプの場合は8000円(不動産経済研究所調べ)となっている。
チェック方法〉〉〉〉
「計画案」で工事内容、費用、箇所はどこかなどを確認。20年〜30年程度のタームが望ましい
11不具合が生じたら?アフターサービス
入居後の一定期間中に発生した不具合を無償で修理してくれる制度に加え、3〜6ヵ月、1年、2年、10年などの間隔で行われる無償の定期点検も含むのがアフターサービスだ。発生したらどこが窓口になるのか、どのくらい時間がかかるかを確認しておこう。「もちろん定期点検のタイミングでなくとも不具合が生じたら連絡して修繕に来てもらいましょう。こうしたサービスの有無で、契約後もケアしてくれる売り主なのか、姿勢の良し悪しが分かります」(加藤さん)。なお、「設計住宅性能評価」「建設住宅性能評価」のマーク付き物件は、アフターサービスはもちろん、契約など不動産会社とトラブルが発生した場合、指定住宅紛争処理機関が相談を受け付けてくれる。手数料は1件当たり約1万円が相場だ。
チェック方法〉〉〉〉
「アフターサービス規準案」などを見せてもらう。できるだけ長い期間、広い範囲で無償サービスをしてくれることが理想

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