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住まいのなんでも調査隊
vol.4 ウォークインクロゼットってホントに使いやすい?
ウォークインクロゼットは、大きく分けて2タイプ
ウォークインクロゼットは「歩いて入れる大型のクロゼット」のこと。間取りなどによって広さや形は様々ですが、主に服を収納することを目的とするスペースであるため、ハンガーがかけやすいようにポールが設置されており、以下にご紹介する「ポールが2列配置」のタイプと「ポールがL字配置」の」タイプが一般的です。
ポールが2列配置 ポールがL字型配置
2列配置 L字型配置
※マウスを乗せると写真に変わります ※マウスを乗せると写真に変わります
通路を挟むようにポールを配置した2列型は、両側の収納物が一目で見渡せ、通路に余裕があれば、着替えや整理整頓の作業がしやすいのが特徴。ただし通路が確保されていないと、タンスや衣装ケースなどの収納部分を十分に引き出せなかったり、かがんでの作業が窮屈に。 2列型に比べて通路(踏み込み)のスペースが少ないL字型なら、限られた専有面積の中で居室の広さにさほど影響せずにウォークインクロゼットが確保できます。奥行きがあるタイプなら収納量は2列型に引けを取りませんが、L字のコーナー部分がデッドスペースになりやすいのが難点。
プロからのCheck&Advice
櫻井幸雄さん 住宅ジャーナリスト
櫻井幸雄さん
分譲マンションや一戸建てを中心に、豊富な知識と取材執筆経験を持つ。著作、テレビ出演多数。
ポイント1
奥行きが深い収納は
「死蔵」の元
よい収納のポイントは、「大きい」ことではありません。入れやすく、出しやすいことが重要。例えば、「奥にしまったものを出すのがめんどう」と感じてしまう収納は困りもの。奥にいれた荷物が「死蔵」されることになってしまいます。間口が狭く、奥行の深いウォークインクロゼットは、その可能性が高いと考えるべきでしょう。
ポイント2
洋室だけの間取りでは
布団の入る収納が必要
最近増えているのが、全て洋室という間取り。和室がない間取りで、当然、押し入れもありません。となると、来客用のふとんをどこにしまうかが問題になります。結局、頼るのは、ウォークインクロゼット。そのため、布団がしまいやすいようになっているかどうかもウォークインクロゼットのチェックポイントになります。
ポイント3
一ヵ所の“特大収納”より、
分散しているほうが使いやすい
広いウォークインクロゼットがあると、もうそれだけで家の中が片付くように感じがち。でも、本当に片付けやすいのは家中に収納が散らばっている間取りです。3LDKのマンション住戸では、専有面積の5〜10%程度を収納にするのが一般的。75平米ならば、4畳前後の広さです。それが一カ所にまとまっているのではなく、家中に散らばっているのが理想です。
今回のテーマに関係するリンク集
 
使ってみたらわかったウォークインクロゼットのメリット&デメリット
それでは、実際にウォークインクロゼット使っているユーザーのお宅を参考に、その長所・短所を検証してみましょう。さらにウォークインクロゼットvs壁面クロゼット、どちらが快適に使えるか?も興味のあるところ。そのあたりもチェックしてみました。
[1]ユーザーのお宅拝見! ポールがL字型配列/川崎市在住・Kさん
立面図・平面図
L字型配列のウォークインクロゼット
川崎市にお住まいのKさん
Kさんのお宅のウォークインクロゼットは、L字型。梁の出っ張り部分を利用してもう一本のポールが渡してあり、ハンガーに掛けた約100着もの服が整然と収納されています。さらにハンガーから天井までの空間に市販の突っ張り棒を設置して愛犬のワードローブスペースを確保。ご夫婦もワンちゃんも一目で服選びができ便利です(写真1)。ポール上部の棚は畳んだ衣類やバッグなどを収納。ただし、やはりL字のコーナー部分は、小柄な奥様の手も届きにくくデッドスペースになってしまっています(写真2)。丈の短い服を一カ所にまとめて掛けることで下部にできた空間には、キャビネットを置いて整理整頓の一助に。また、Kさんは除湿器を置いて湿気対策もしています(写真3)。通路(踏み込み)スペースの余裕を利用してスーツケースを収納したり、ドアの内側に取り付けたフックにウェットスーツを掛ける工夫も。長尺物で置き場に困りがちなスキー板も収納しています。
[2]検証!ウォークインクロゼットvs壁面クロゼット 壁面クロゼット/川崎市在住・Tさん
立面図・平面図
壁面クロゼット
川崎市にお住まいのTさん
Tさんのお宅では、大型の壁面クロゼットを使用しています。ご覧の通り扉を開ければ中身が一目瞭然。欲しいものがサッと取り出せます。下部の空きスペースにキャビネットを置いていますが、開けた折り戸の厚みに引き出しが引っかかってしまうため両サイドにデッドスペースができてしまうのが難点(写真1)。また奥行きが浅いため市販の収納ケースが横向きにしか置けず、出し入れの際には少々不便とか(写真2)。
ウォークインクロゼット
一般的に収納ケースやキャビネットも置けるスペースが確保されているので、小物から季節ものまで分類収納もしやすく、長尺物を含め、かなりの収納量が期待できます。何を収納したいかによって、作りつけの棚の奥行きなどを確かめておくといいでしょう。いずれにしても足元から天井までの縦空間と奥行きをどれだけ有効に利用できるかが、効率のよい収納のポイント。ただし詰め込みすぎると、奥の物が探しにくく死蔵されてしまう危険性も。無計画に詰め込んでいると、通路(踏み込み)部分にまで物があふれて、「歩いて入る」ことができないばかりか、普段使わない不要品の「納戸」になってしまいます。
壁面クロゼット
壁面クロゼットで気をつけたいのが奥行きサイズ。男物のスーツなどは肩幅があるので、奥行きが浅いと扉を閉める時に袖がつかえてしまいます。快適な収納の目安は、奥行き約60cm以上。市販の収納ケースが置ければ理想的です。また下部に棚や引き出し収納などを設ける代わりにポールを2段にすれば、丈の短い服を2倍収納できます。洋服の収納をメインに考えるなら、大きな壁面に長いポールを渡せる壁面クロゼットの方が、ウォークインクロゼットよりも少ない床面積に多くの服がしまえます。
知っておきたい!ウォークインクロゼット+アルファ
2WAY(3WAY)タイプ   可動棚
  ※写真協力:日本ビルディングセンター「リーガルタワー神保町(分譲済み)」
2WAY(3WAY)タイプ
廊下と洋室、洗面室と洋室など2方向(3方向)からアクセスできるタイプは、生活動線がスムーズで、家族みんなで利用できます。部屋から部屋へアクセスできるウォークスルータイプもあります。
可動棚
収納したいものの大きさや形状に合わせて位置を変えられる可動棚があれば、システマティックな収納ができます。オプションで設置できることが多いので、検討してみるといいでしょう。
匂いや湿気対策としても暑い季節に内部で作業する際も、ウォークインクロゼットに専用の換気扇が備わっていると便利です。また、角住戸でウォークインクロゼットが外壁に接している場合、断熱が不十分だと外気温と室温の差で結露が発生することがあります。壁がしっかり断熱処理されているかは、住み心地にも関わる大切なポイント。必ずチェックしましょう。ウォークインクロゼットは奥行きがあるため、照明の位置によっては暗がりができてしまうことも知っておきましょう。


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