みんな「2ヵ月」で決めている!? 家選びの期間って?
不動産コンサルタント
長谷川 高さん
コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)でビル企画開発事業などのデベロッパー業務に携わる。1996年、デジタル不動産コンサルタントLTD.設立。ネットを利用した、個人・法人向けの不動産調査・コンサルティング業務、投資顧問業務を開始し現在に至る。個人としても、セミナー・講演活動など活発に行っている。著作『家を買いたくなったら』(WAVE出版)がベストセラーに。2008年2月にも『家を借りたくなったら』(WAVE出版)を出版
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sumai/
マンションは人生の中で一番高い買い物といっても過言ではない! となると、じっくりと理想を熟成させ、いくつもモデルルームを見て歩き、満を持して購入するのかと思いきや、意外と「早く決める」人が多い結果となりました。
はたしてマンション選びにかける期間はどのくらいがいいのか、購入者の“実際” と“実感”を検証しました。
※「2007年首都圏新築マンション契約者動向調査」(リクルート)より

「早く決める」 VS 「じっくり探す」
この3年を遡ってみて、マンション選びにかける期間は「2ヵ月以内」と答えた人が一番多い結果となりました。また僅差ですが「3〜4ヵ月」という人を含めると、半数を超える51.1%の人が4ヵ月以内に決めている、という現状が見えてきました。 「2ヵ月以内」と答えた人は「迷う」「疲れる」「関心が薄れる」「良い物件はすぐになくなる」ので早く決めた、というキーワードが目立ちます。これに対して「5ヵ月以上」の人は「冷静になって考える」「比較検討に時間をかける」「ローンや金利の動向を予測する」のにある程度の時間が必要、と答える人が多く見られます。
「早く決めたほうがよい」(2ヵ月以内)
- 見れば見るほど迷ってしまうだけだから。(男性・32歳)
- たくさん見ると何が良いのかわからなくなるから。(女性・26歳)
- あまり期間があいてしまうと関心が薄れてしまう。(男性・47歳)
- 気持ちが高まっている間に契約したいから。(男性・39歳)
- あまりだらだらと悩むと決まらなくなるので、よくないと思うから。(女性・31歳)
- 最低でも2ヵ月くらいで決めないと心が揺れる・・・。(男性・44歳)
- 期間は別に大事ではない。良い物件とめぐり合ったら、すぐに契約するのは当たり前。(女性・31歳)
「ある程度は時間をかける」(5ヵ月以上)
- いろいろな物件を検討するには半年くらいが必要だと思う。(男性・32歳)
- いろいろな営業担当者から話を聞きたい。モデルルームをよく見て検討したい。(男性・34歳)
- 住みたい場所の口コミなどの情報を集めることや、自分で何度も訪れてみることで実際に住んでいるイメージがわくようになるにはこのくらいの期間が必要だと思うから。(男性・37歳)
- 周辺環境について何度も下見をしたほうがよいと思うから。(女性・24歳)
- 自分に有利な資金の調達方法を検討できる。(女性・32歳)
- 競合物件の検討やローン金利の動向を予測するための期間が必要だから。(男性・46歳)
- 大きい買い物なので、ある程度の期間は必要。その間にいろいろな事を検討する必要がある。(男性・31歳)
- 他の物件についても比較したほうがよかったと後悔していること。アフターサービス、管理会社もきちんと調べるべきでした。(女性・40歳)
※リクルート住宅情報ナビ 2008年2月調査より
“十分に検討できる”かどうかが大切
3〜4ヵ月が平均的な期間といわれています。その理由は第1に、転勤や結婚、出産などの期限の差し迫った要因が牽引となっていることが挙げられます。第2に、購入すると決めてからいろいろ調べたりモデルルームをまわったりして、そろそろ疲れが出てくるころであるということ。第3に、週末に1〜2物件を見てまわるペースなら、3〜4ヵ月あれば希望エリア内の気になる物件は、ほぼチェックできること。
ただし物件を検討するのに必要な期間は、条件や状況などによって人それぞれです。差し迫った期限がないのであれば、自分にとって十分に検討できるだけの時間をかけることが大切でしょう。
もう一度購入するなら、どのくらいの期間をかける?
購入経験者に、「もう一度購入するとしたら、どのぐらいの期間が妥当だと思うか」という調査をしたところ、「3〜4ヵ月」が33%、「2ヵ月以内」が25.2%(※)という結果となりました。
※リクルート住宅情報ナビ 2008年2月調査より
「3〜4ヵ月は必要」
- 物件をよりよく知るにはそれなりの時間が必要だと思うから。(女性・29歳)
- もう少し他の物件との比較検討に時間をかけるため。(男性・34歳)
- 本物件は2〜3週間で決めた。周りの環境を十分把握するには不十分であった。(男性・46歳)
- いろいろ他の物件も見て、参考にする方がいいから。(女性・38歳)
- 今回の物件では、気に入ってから契約するまで期間は短かったのですが、これ以上長いと、ばてそうな感じがする。(男性・37歳)
- 資金計画や他物件と比較検討するためには3〜4ヵ月は必要だと思う。(男性・29歳)
- タイミングの問題(新しい物件が出そうかどうか)も含めて、いくつかの物件を見て周るにはそれぐらいの期間が必要だから。(男性・40歳)
※リクルート住宅情報ナビ 2008年2月調査より
効率よく情報を集め、納得する物件を探す!
短期間で決断して購入した人が後悔するのは、情報不足や認識不足であった部分に後々気づいた場合に多く見受けられます。たとえば、周辺環境で近い将来大きな道路がそばに通ることや、マンション管理のことなど、知って納得していれば心構えもできるもの。しかし、それらの情報を知らない場合が後悔につながるのです。
情報を十分に収集し、納得できる条件の物件にめぐり合うためには、モデルルームを少なくとも5件、できれば10件ほど見てまわるとそれなりに目も肥えて、判断できるだけの知識が蓄えられてきます。しかし100%満足できる物件というのはあまりありませんし、当然ながら疲労感を感じることもあるでしょう。そこで効率よく情報を集めて、比較検討するための方法をご紹介しましょう。
- 会員登録をして最新情報を集める
不動産情報サイトや不動産会社のサイトで、新着情報が届く会員登録をするのがおすすめです。ほとんどの場合は登録費無料で簡単に入会でき、基本条件を登録すれば、その条件での物件情報やモデルルームオープンなどの最新情報を知らせてくれます。多くの情報を集めることが、物件を比較検討する上でも必要不可欠なことです。郵便物やメールが多く届くことにはなりますが、自宅にいながらにして多くの情報を得るには、会員登録が一番のお勧めです。また住宅ローンから引っ越しのノウハウまで、不動産関連情報を幅広く充実させているサイトもありますので、ぜひ活用して勉強しましょう。 - 評価チェック表を作る
物件一覧の評価チェック表を作りましょう。価格や坪単価、間取り、共用施設、構造やセキュリティ、立地環境、街の将来性、モデルルームで確認したい事項などを一覧にして、それを物件ごとにチェックしていくのです。自分なりの10段階評価で点数をつければ、物件情報を全体的に整理することができ、比較検討しやすいでしょう。迷いを少なくするためにもおすすめです。
イラスト : トリゴエモトコ
